書評

ラーフと神話 『インド神話』≪ちくま学芸文庫≫より

『インド神話』という本にラーフの面白い神話が載っていたので紹介します。

インド神話―マハーバーラタの神々 (ちくま学芸文庫)

インド占星術には、ラーフという惑星(虚星)が存在しますね。凶星のひとつして扱われています。

正直、こいつがプラティアンタルダシャーにくるだけでも個人的にかなり俗世度が増すなと感じさせれられる非常に物質的で俗世的な惑星です。

この本を読んでいて知ったのですが、ラーフというのは天文学的には黄道と白道の交点(昇交点)ですが、神話的には悪魔らしいです。

『マハーバーラタ』という叙事詩の中に、大海の撹拌という不死の甘露(アムリタ)を創る逸話があり、その中に出て来る悪魔のようです。どんなシーンなのかをかなり適当にかいつまんで説明します(^ω^)

ラーフと大海の攪拌

①不死の飲料である甘露(アムリタ)というものを神々は飲みたいと思いました。そしたらヴィシュヌ神は、神群と悪魔群で海をかき混ぜてれば甘露が出現するからお前ら頑張れって言いました。

②神と悪魔で頑張って海をかき混ぜて、途中、すったもんだのすえ甘露(アムリタ)が出現しました。でも、悪魔たちはそれを独り占めしようと思いました。

③ヴィシュヌ神は、美女の姿に返信して悪魔たちのもとに行って、ハニートラップをしかけて甘露(アムリタ)を無事に奪還しました。

④神々たちは嬉しそうに甘露(アムリタ)を飲み始めました。だけどそこにラーフという悪魔が混じって、甘露(アムリタ)を飲もうとしました。

⑤甘露(アムリタ)がラーフの喉元まで達した時、太陽と月が気づいて神々に報告しました。ヴィシュヌ神は、ラーフの頭を円盤でちょん切りました。

⑥それ以来、不死となったラーフの頭は、太陽と月を恨み太陽と月を食べて日蝕と月蝕を引き起こすようになりました。

ということで、ラーフは『マハーバーラタ』に出てくる悪魔ということでした。ラーフのちょん切られた下半身がケートゥということのようですが、ケートゥが神秘や解脱の表自体であるということはどこからきたのでしょうね。ラーフとう象意が先にあって対になる象意をケートゥに割り当てたのか、そもそもケートゥにも何か逸話があるのか。時間があったら調べたいところです。

 

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