書評

BPHSの日本語訳を読んでみました

ISOPさん、うちゃさんのブログで紹介されていましたが、ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラ(BPHS)の日本語訳が出版されたとのことなので購入して読んでみました。

ブリハットパラシャラホーラシャストラ  上巻 日本語訳 

BPHSは英語版(金と銀のやつ)を持っていますが、直接日本語で読めるのはありがたいですね。
サンスクリットから直接日本語に翻訳されたものらしいです。

非常に直訳された文章(アスペクトが目撃とか)なので、全くの初心者の人がこれを読むと意味不明だとは思うのですが、変に訳者に意訳されるよりはむしろいいと思います。

英語版と違って日本語で読めるいい点は、一気読みできることだと今回つくづく思いました。
ああ、全体としてこういう構成なのねぇ~みたいな感じを即座に掴めます。

一気読みしたので、細かいところの翻訳精度まではわかりませんが、ケーマドルマヨガの説明が逆になっているような気がします。

①月から、1番、2番、12番に太陽以外の惑星がある もしくは ②月以外の惑星がラグナからケンドラに配置される

場合にケーマドルマヨガが成立すると書かれていますが、上記の場合にはケーマドルマヨガは成立しないというのが通説(そもそもケマドの成立条件は諸説あるけど)です。

まぁ、探せば他にも細かな疑問はあるのでしょうが、BPHSが日本語訳された価値は

BPHSには大まかにどんなことが書かれているのか

の概略を一気に掴めることができるという点なのかなと思うので、あまり翻訳の精度に拘った読み方はしなくてもいいと思います。

パラシャラ式のインド占星術の体系ってどうなってんのかなぁくらいの感覚を取り込められるだけでも本書が出版された価値は高いと思います。

中巻と下巻の発売も待ち遠しいですね。

気になったところは英語版と読み比べながら精読していこうと思います。

ちなみに、持ってる洋書版のBPHSだとケーマドルマヨガはこのように定義されています。

If with the Moon or in the 2nd and 12th House from the Moon and in an angle from Ascendant there is no planet except the Sun,the yoga thus formed is called Kemadruma.

「月からみて1室・2室・12室とアセンダントからみてケンドラに太陽以外の惑星が在住していないとき、これをケーマドルマヨガという。」

BPHSは色々なバージョンが出版されているらしいので、複数手にして比べてみると面白いのかもしれませんね。

もしかしたら

『月からみて1室・2室・12室に太陽以外の惑星が在住していなくて、アセンダントからみてケンドラに惑星が在住していないとき、これをケーマドルマヨガという。」

みたいなバージョンもあるかもしれません。
言葉の修飾って難しいですもんね。
パラシャラ先生が生きていたら、本当のところが聞けるんですけど。

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コメント

    • Toshi
    • 2018年 4月 29日

    ご覧になって頂いて有難うございます。

    〇ケーマドルマは翻訳ミスです。
    否定の語彙がなぜか消えてしまって、肯定になってしまってました。
    修正しました。

    細かいバラと少数点の位置など誤りがまだまだあるので、次の版でさらに修正します。新版をたまにダウンロードください。(拝

    〇目撃に関しては、正しい翻訳と思われます。
    パラシャラのドリシティは(目撃・見る・視座)西洋占星術のアスペクト(星の相互の配置による角度の影響)ではなく、星固有の一方的影響なので、そのように表現されたと考えれらます。

    • hikari
    • 2018年 4月 30日

    こんばんは。

    コメントありがとうございます。

    しっかりと版を重ねられるようで嬉しいです。

    古典の翻訳は難しいと思います。直訳すべきなのか意訳すべきなのか。

    また下巻の発売を楽しみにしていますね。

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